カゴツルベ

 3度目に見ました。ネタバレ含むので隠しておきます。








 どうもストーリーが気に入らないのは相変わらずですが、今回は登場人物に関する不満というか批判を感じました。まずは、紀伊国屋の文左衛門さんです。若旦那が初心な男だとわかりながら本人が望んでもないのに吉原に連れていくって、若旦那の破滅は文左衛門がもたらしたような気がします。せめて最初にちゃんと遊び方を教えておけよと思いました。偉そうに忠告するならするであんなに入れ込んでからじゃなくて、もっと早くにしろとも思いました。あとは、栄之丞も連れて逃げようっていうなら夜の人目に付きやすい自分にするなんてバカじゃないかと。ちゃんと事前に相談して朝とかに人目を盗んで花魁に出てきてもらうとかに何でしなかったんだろうと思いました。いくら時間がないと言ったって1日2日待つくらいできたでしょうに。

 あとは、身請け先は若旦那のところである必要がないなら、お金を取りに行った時点で言ってやれよと思いました。それに、どう考えても刀の存在意義はあまりないと思うんですよね。原作のせいかもしれないんですけど。若旦那が取りつかれたのは「女」であり、そのための「金」としか思えないんですよね。吉原に行き始めた頃は刀に依存している場面が多々出てきましたが、すっかり八橋にはまって豪遊している頃には刀のお世話にはあまりなっていなかったようですし。

 最後に思ったのは、若旦那は自分で命を絶つか花魁に命を絶ってもらうのがよかったんじゃないかということと、「ずっと俺たちを見守っていてください」と頼んだならあっさり斬るのはおかしいんじゃないかということでした。